野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
「ユート、危ねっ!」

上総の声がした。


「赤だろーが」

「あ、ホント?」

「ったく。弟がマネすんだろ」

「ボク、そんなことしない」


母さんが穂積のアタマをなでる。


教会に着いた。



「ユート、そこ違う」

兄ちゃんの声がした。

すぐに上総が言う。

「青いイスって言われたじゃんよ!」


これじゃねーのか。


「せっかちだなぁ。親族席に座ってやんの」

「つめて、つめて」


はーあ。

ケイが戻ってもないのに、なんでソーシキなんかすんのかなぁ。


あのとき、ケイはどこにいたっけ?

オレ、自分のに集中してたから…


あれオレの波だった…


「ユート、…」


あとは、ゴー!だけだったのに…



体がくすぐったい。

あ。

やっべー、寝てた。


「優斗、大丈夫か?」

「オレ、じっとしてるとジドーテキに寝る体質なんだ」


兄ちゃんが、うなり声を上げた。

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