野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
暖房が入って、着替えさせられた。

徹が勝手に、オレのお気に入りを着て喜んでいる。


「これいいなぁ。これ、ほしぃぃぃ」

「…持ってきゃいーだろ」

「うよっしゃ~!」



風呂から、ヘボさんが上がって来た。



「あ~あ、ユートにコロされっとこだった」

「すっげぇ馬鹿力なんだもん…オレ、ここ絶対アザになるよ」



ヘボさんは、体がデカイので着替えがない。

タオルいっちょで、服を乾かしている。


家が近い仲間たちは、半泣きで帰った。


「ユートぉ、どーしたんだよ?」


徹が代わりに答えた。


「元カノジョが、ユートのアニキと付き合ってんだって」

「そんなのよくある話だ。いっくらでもAVであんじゃんかよ」


や、や、やめろよぉ…


徹がコーヒーを配った。


「ほら、ヘボさん覚えてない?幕張のイベント行ったときに、オレが女の子と話してたじゃん」

「ああ?」

「覚えてないかな。フードコートでさ、ヘボさんは山口さんと話してたけど」

「山ちゃん?」

「その時に、オレが話しかけてた女の子いたでしょ?」
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