ハラドキ・デスゲーム
〜 博士 視点 〜
「ふむふむ……
順調にゲームは進んでいるみたいだね…」
《はい、博士!
僕……すっごく、ドキドキするよぉ!!》
私が造った子ども型の機械……
コロスは、胸に手を当て嬉しそうに目の前にあるモニターを見ていた
コロスには、人間の感情を取り入れたが…
まだまだ研究して、コロスに感情をもっと取り入れようと
このゲームをつくり、コロスに参加者たちの精神や感情を見てもらっている
「それで?
コロスは、誰が生き残ると思う?」
私は、モニターに映し出されている参加者たちを見てコロスに言った
《優勝候補は、やっぱり……
一番先に動き出した、松村くんペアかな〜?
二人は、すごく息が合ってるし
さすが ーーーーー だよね?
もう……5、6人殺してるし…
このまま行けば、彼らが優勝だね〜》
「ふむふむ……
松村くんペアか………
確かに彼らは、すごいね……
前回も優勝してるから、また優勝しそうだね?」
ブルーストンのピアスをつけている子を
モニターで見ている
前回優勝しただけ、余裕そうだね……
《でもね、博士……
今回は、そう簡単に松村くんペア優勝出来ないかもよ〜?》
「ん?どうしてだい?」
私は、コロスの表情を見ようとモニターから目を離しコロスを見た
コロスは、目を輝かせて
ある男の子を指差していた
《僕のお気に入り♡
この子、高橋 有紗くんっていうんだけどさぁ…
この子……
このゲームをもっと面白くしそうな感じがするんだよね〜》
私から見たら、普通のどこにでもいる
少年だが……
コロスから見たら、変わっている子なのかな?
「この子も優勝候補なのかい?」
《うーん……優勝は分からないけどぉ
パートナーは、シンくんだからねぇ〜》
「ほう!
シンくんですか」
シンくんだったら……
このゲーム、優勝出来るのではないですか?
「でも、よく……
シンくんがこんなゲームに参加しましたね?
彼、特にこんなゲームは嫌いなはずでは?」
負けたら五億支払うことになるが……
シンくんなら、余裕で返済出来るだろう……
それに、パートナーという面倒なものを
彼が進んでやるとは……
《有紗くんがいるからだよ》
「有紗くん……?
この子とシンくんは、何か関係があるのですか…?」
《フフッ。
有紗くんとシンくんはね〜
ーーーーーー なんだよ〜 ☆
だから、シンくんは有紗くんを死なせないように
このゲームに参加したんだ〜》
「なるほど………
二人には、そんな関係が………
シンくんは、有紗くんを守るのに必死になるとこが見ものですね」
《違うよ、博士
有紗くんを失ったときの
シンくんの表情が見ものなんだよ〜?》
「こらこら…
有紗くんは、まだ生きてるんですから
死なせてはいけませんよ?」
《は〜い、すみません〜》
でも、コロスの言うとおり……
シンくんが高橋くんを失って
どういう姿を見せるのか楽しみですね
あの誰も興味ない、無関心のシンくんが…
たった一人の人間に翻弄するとは……
どんな姿を見せるのか楽しみですね………