ワインレッド
1年の時に波長が合った先輩。

いろいろ教えてもらった。
勉強から恋愛まで。
私の初めてをほとんどさらっていった先輩。

顔がイケメンだったわけじゃない。
身長が高いわけじゃない。
頭が特別いいわけじゃない。
運動がめちゃくちゃできるわけじゃない。

ただ、私のことをしっかり好きでいてくれた。
私にはそれで十分だった。

どこが好きなわけでもない。
私を好きでいてくれてたところが一番好きなところ。


『これで第62回 卒業式を終わります』


「おぉ…なつみ…ちゃんと連絡してよ~」
泣きながら訴えてくる友達。
それにきちんと応答をする。

−卒業式終わった?いつものところで待ってる−

こうやってちゃんと律儀に来てくれるところ。

大好き。
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