あなたが好きだから
タイトル未編集
目の前にはもう息をしていない彼の姿。
意識がもうろうとする中で手に感じる温かい紅
色の液体を感じ、物欲しそうに眺める。
ああ、これで彼は永遠に私だけのモノになったのだ。
何度も、何度も彼の冷たい唇にキスを落とす。
こんなキスじゃ足りない。
もっと。
もっと。
もっと。
どんなにキスをしても私の欲望は満たされなかった。
何で?どうして足りないの?
ああ、そうか。こんな所じゃだめなのか。
大丈夫、もうすぐ貴方をあそこまで運んでから存分にキスするから。少しだけ我慢して。

やっと..着いた。
意識がなぜか遠のいて行く..
まって。気絶するなら貴方を思う存分キスしてからで良かったのに。
そんな私の願いは届く事もなく、視界がどんどん暗くなった

私は夢の中で貴方と出会った時のことを再現させていた。
幼い頃家の中で虐待を受けながら育った私は光沢をお日様のような人だなと一目見た時から思っていた。
彼はこんな私にも一緒に遊ぼうと声を掛けてくれた。
勿論私には誰もこんな暖かい言葉を掛けてくれなかったので泣きそうになりながらもその太陽の様な手を握り、いっしょに遊んだ。
それからはあなたの事で心がいっぱいになり、家族にバレないように隙を見ては一緒に遊んだ。

中学2年、光沢は中学3年だった。
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