腹黒王子と秘密の契約
上品なグリーンのワンピースにジャケット姿のシルヴィアからは、見た目だけではなく内面からの美しさも滲み出ているように見えた。
「私も今日は仕事で来たのよ。
リリーはひとりなの?」
「はい…ひとりです。
ちょっと昨日…落し物をしてしまって…」
「まぁ、そうなの?
それは大変ね…それなら、途中まで一緒に行きましょうか」
「えっ、本当ですか!?」
リリーの話を聞いたシルヴィアは、心配そうに優しく声を掛けてくれる。
思ってもみなかった提案に、リリーは喜びを隠せず手を合わせながら叫んでいた。
「ええ、私は仕事だからずっと一緒にはいられないけれど…ひとりだと不安でしょう?
使用人の方に聞いてみてあげるわね。
きっと確認してくれるはずよ」
「ありがとうございます!よかった…」
「少し待っていてね。運び込む荷物があるの」
「はい!」
とにかく城の中へ入ることはできそうで、リリーはほっと胸をなでおろす。
そして今も直立不動のまま固まっている近衛兵は、リリーが王室御用達ファッションブランドの有名デザイナーと親しげに話す様子を、驚きの表情で見下ろしていた。
「私も今日は仕事で来たのよ。
リリーはひとりなの?」
「はい…ひとりです。
ちょっと昨日…落し物をしてしまって…」
「まぁ、そうなの?
それは大変ね…それなら、途中まで一緒に行きましょうか」
「えっ、本当ですか!?」
リリーの話を聞いたシルヴィアは、心配そうに優しく声を掛けてくれる。
思ってもみなかった提案に、リリーは喜びを隠せず手を合わせながら叫んでいた。
「ええ、私は仕事だからずっと一緒にはいられないけれど…ひとりだと不安でしょう?
使用人の方に聞いてみてあげるわね。
きっと確認してくれるはずよ」
「ありがとうございます!よかった…」
「少し待っていてね。運び込む荷物があるの」
「はい!」
とにかく城の中へ入ることはできそうで、リリーはほっと胸をなでおろす。
そして今も直立不動のまま固まっている近衛兵は、リリーが王室御用達ファッションブランドの有名デザイナーと親しげに話す様子を、驚きの表情で見下ろしていた。