腹黒王子と秘密の契約
「えっと…わたしも通っても、大丈夫ですか?
その失くし物が見つかったら、すぐ帰りますから…」
口をぽかんと開けたまま呆気に取られている近衛兵へ、リリーは恐る恐る問いかけた。
門番である彼等の許可を得なければ、いくらシルヴィアが一緒にいても城へは入れないのではないか。
リリーが再度懇願すると、ハッと我に返った近衛兵は慌てて表情を引き締め返事をする。
「シルヴィア様のお連れの方であれば問題ありません!どうぞお通り下さい!」
「あ、ありがとうございます…」
さっきまでの態度とは一転し、礼儀正しく敬礼するその姿に戸惑うものの、やっと許しを得られたことにリリーは安堵していた。
偶然シルヴィアに会えなければ、どうなっていたか。
ひとりでは城内に入ることもできず、途方に暮れていただろう。
「リリー、お待たせしてごめんなさいね。
それじゃあ、行きましょうか」
「あ、はいっ!
わ!大荷物ですね!」
シルヴィアのブランドの従業員なのか、車から降ろした高級感のある様々な大きさの箱をこれから運び込むようだ。
敬礼を続ける近衛兵のいる城門を通り抜け、リリーとシルヴィア達は城内へと入っていく。
その失くし物が見つかったら、すぐ帰りますから…」
口をぽかんと開けたまま呆気に取られている近衛兵へ、リリーは恐る恐る問いかけた。
門番である彼等の許可を得なければ、いくらシルヴィアが一緒にいても城へは入れないのではないか。
リリーが再度懇願すると、ハッと我に返った近衛兵は慌てて表情を引き締め返事をする。
「シルヴィア様のお連れの方であれば問題ありません!どうぞお通り下さい!」
「あ、ありがとうございます…」
さっきまでの態度とは一転し、礼儀正しく敬礼するその姿に戸惑うものの、やっと許しを得られたことにリリーは安堵していた。
偶然シルヴィアに会えなければ、どうなっていたか。
ひとりでは城内に入ることもできず、途方に暮れていただろう。
「リリー、お待たせしてごめんなさいね。
それじゃあ、行きましょうか」
「あ、はいっ!
わ!大荷物ですね!」
シルヴィアのブランドの従業員なのか、車から降ろした高級感のある様々な大きさの箱をこれから運び込むようだ。
敬礼を続ける近衛兵のいる城門を通り抜け、リリーとシルヴィア達は城内へと入っていく。