腹黒王子と秘密の契約
シルヴィアがあんなにも愛情を込めて作り出している物を、リリーは昨夜失くしてしまったのだ。

どこで落としたのかもわからない。

見つかる可能性のほうが低いのかもしれない。

嬉しそうに選んでくれたクレアの顔も浮かんできて、リリーは無意識に唇を噛む。

そしてシルヴィアの姿が見えなくなると、話を聞いてくれるというメイドに向き合い、事の経緯を懸命に説明し始めた。







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