腹黒王子と秘密の契約
「少しくらいなら飲んでも平気じゃない?
どのワインも美味しいし、高級ワインや希少ワインばかりだもの」
「そうなの?
わたしワインの知識も全然ないし、わからないから…ただおすすめされたものを飲んでるんだけど」
「う〜ん、そのワインは一本、そうね…この指輪と同じくらいはするかな」
「え…えぇっ!?」
それを聞いたリリーは目を見開いて飛び上がるほど驚き、クレアの指にはめられた綺麗な黄色の宝石がついた指輪と、自分の持つグラスに注がれたワインを見比べる。
金銭的な問題で留学生活を断念することになるかもしれない自分には、やはり今いるこの場所はあまりにも遠い世界なのだと改めて思い知ったような気がする。
グラスの中の赤い液体を、リリーは複雑な気持ちで眺めていた。
「あら…クレアじゃない!あなたも来ていたのね!」
ぼんやりしていたリリーが声のする方を見ると、華やかな雰囲気の令嬢とクレアが楽しそうに話している。
こんなセレブの集まるパーティーにリリーは知り合いなどいないけれど、クレアは頻繁に声を掛けられては言葉を交わしていた。
どのワインも美味しいし、高級ワインや希少ワインばかりだもの」
「そうなの?
わたしワインの知識も全然ないし、わからないから…ただおすすめされたものを飲んでるんだけど」
「う〜ん、そのワインは一本、そうね…この指輪と同じくらいはするかな」
「え…えぇっ!?」
それを聞いたリリーは目を見開いて飛び上がるほど驚き、クレアの指にはめられた綺麗な黄色の宝石がついた指輪と、自分の持つグラスに注がれたワインを見比べる。
金銭的な問題で留学生活を断念することになるかもしれない自分には、やはり今いるこの場所はあまりにも遠い世界なのだと改めて思い知ったような気がする。
グラスの中の赤い液体を、リリーは複雑な気持ちで眺めていた。
「あら…クレアじゃない!あなたも来ていたのね!」
ぼんやりしていたリリーが声のする方を見ると、華やかな雰囲気の令嬢とクレアが楽しそうに話している。
こんなセレブの集まるパーティーにリリーは知り合いなどいないけれど、クレアは頻繁に声を掛けられては言葉を交わしていた。