腹黒王子と秘密の契約
『お前、なんで…』
ギルト王国でしか使われていない言語を話す青年は、同じ言葉で話しかけられたことに驚いたのか、今度こそリリーをその美しい紫の瞳に映した。
『わたし、語学の勉強をしているんです。
ギルト語も少しなら話せます』
『それでか…でも、かなり流暢に話せてる』
『ほんとですか?
だったら嬉しいです。その国の方に通じると自信になりますね』
さっきまで見向きもしていなかったのに、親近感が湧いて興味を持ったのか、青年はリリーをじっと見つめている。
『さっきから、ずっとひとりみたいだけど?』
『あ…実は、こういうパーティーってはじめてで、どうしたらいいのかわからないというか…』
『パーティーがはじめて?』
リリーの話すことが信じられないのか、青年は眉を寄せて訝しんでいる。
『はい。今夜も、わたしは友人に連れて来てもらっただけで…
本来なら、こんなお城で開かれるパーティーに出席できるような立場じゃないですし』
『じゃあ…その、友人はどうした?』
『今は、ちょっと大事なお話中みたいで…』
次々に質問されて、リリーもそれに答える。
ギルト王国でしか使われていない言語を話す青年は、同じ言葉で話しかけられたことに驚いたのか、今度こそリリーをその美しい紫の瞳に映した。
『わたし、語学の勉強をしているんです。
ギルト語も少しなら話せます』
『それでか…でも、かなり流暢に話せてる』
『ほんとですか?
だったら嬉しいです。その国の方に通じると自信になりますね』
さっきまで見向きもしていなかったのに、親近感が湧いて興味を持ったのか、青年はリリーをじっと見つめている。
『さっきから、ずっとひとりみたいだけど?』
『あ…実は、こういうパーティーってはじめてで、どうしたらいいのかわからないというか…』
『パーティーがはじめて?』
リリーの話すことが信じられないのか、青年は眉を寄せて訝しんでいる。
『はい。今夜も、わたしは友人に連れて来てもらっただけで…
本来なら、こんなお城で開かれるパーティーに出席できるような立場じゃないですし』
『じゃあ…その、友人はどうした?』
『今は、ちょっと大事なお話中みたいで…』
次々に質問されて、リリーもそれに答える。