裏切り者-ituki-
「久しぶり…」
「………………。」
冷たい私の声だけが響く。
真っ白い部屋に、真っ白いベット。
前にいるはずの彼は、口を開かない。
ああ、彼はいつも無口だった。
今だって喋らないだけなのかもしれない。
そう思いたい、
いや、
そうだったら良かったのに、と思う自分はおかしいのだろうか。無視が良いなんて、おかしな話だ。
私の頬に、冷たいものが流れる…
ああ。そうか…彼は
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