武道女子と冷淡社長の嘘結婚
「莉加、」
お父さんとお母さんの仏壇に手を合わせてくれた黛さん。
「はい。あ、ありがとうございます」
「俺は何をすればいい」
「えっと…じゃあ、野菜を切ってください」
「……お前はなんで料理ができる。
武道ばかりたしなんで、料理とは疎遠だと思っていた」
「えーっと…おじいちゃんが料理下手くそだったんです。
急にお母さん死んじゃったから、
幼いあたしにご飯作ってくれたんですけど、ほんと下手だったんで、
あたしが作らなきゃならなくて。
おかげでなんとかここまで来れました」
「…そうか」
「あたしも、質問していいですか!」
「何」