好きになんてなるもんか!
私達は、結局何も話さずに…ついてしまった。…黄金寮に……。
「うへー希瑚の家でかいんだなー。」
そう口にしたのは、蒼空だった。
まぁそう思うよねー。
でも、ごめん蒼空私の家じゃない。
私‘達‘の家なんだよねー。
「ねぇ香山さん…ここって…「黄金寮」」
最後は、私と有栖川さんの声がハモった。
「とりあえず…中ではなさない?」
それから約30分後…
私達は『無』そのものだった…
そう…あの後暴露をすると…30分くらい…『無』だった。
ズズッ
何かを啜る声が聞こえた。
ん?啜る?
疑問に思って見ると…
のんきに蕎麦を啜ってるクソヤロウがいた。
その人はもちろん…
「こんのークソ親父ー!!!」
うん…まぁ父親です。
「だってお腹すいちゃったんだもん!」
なにが…『すいちゃったんだもん!』だよ!
お前年いくつだよ!
なんとなく父親に殴りかかってしまった。
「ちょっ!希瑚落ち着いて!」
そう言って私を抑え込んできたのは、唯斗だった。
「ちょっ!由宇さんも蕎麦食べんのやめて!」そう言って父さんの持っていた箸を机に置いたのは、聖だった。