好きになんてなるもんか!

『東京都新宿区
  890-21
黄金寮 』

おじいちゃんのメモの通りに来ると、
そこには超がつくほどの大豪邸があった。
「ここが黄金寮…」
ていうか名前盛りすぎでしょ!!

ーバンッ

大きな音がして後ろを向くと一台の車から降りてくる背の高いメガネをかけたすごくかっこいい人だった。
…ん? ていうかこの人どっかでみたことあるような?
1人で考え込んでいると
メガネをかけた男の人が歩いてきた。

もしかしてこの家の人なのかな?
「お前ジャマどけ」
ぶっきらぼうにえらそうなことを言ってきた。
ここは大人の対応しなきゃね。
「すみませんすぐどきます。」
そういうと男の人はまた口を開いた。
「あんた…誰」
男の人はまたぶっきらぼうにさらに、冷たい目線で聞いてきた。
てかこの人失礼すぎない?
「あんた誰だって聞いてんだけど」
にらんできたし!!!
「私の名前を聞く前にあんたが名乗りなさいよそれがマナーってもんじゃないの!」
男の態度にむかついて思いっきり怒鳴った。
だいたいこの人何なのよ。
やたらと態度デカいし
「へぇー、人の家覗いといて」
んなっ……『覗いといて』って…何なのよ
「覗いてないです」
「なら名前は?」
な…なんか…警察みたい…
「か…香山…希瑚…です…」
私は男の人のオーラ(?)に負けて思わず名前を言った。
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