好きになんてなるもんか!

真実

「希湖…」
お父さんはそう呟いた。
意味わかんないよ…。
なんなのよ。
「意味わかんないよ!
 なに…楽しようとしてるだけって…
 あんたに……あんたなんかになにがわかるのよ!」
「わかるよ…俺も同じだから」
そう呟くと一歩前にでてきて私の腕を掴むと自分の方に引っ張った。
私は気がつくと男の人の胸の中にいた。
そして私の肩を抱きしめた。
「なに…すんの…離して…」
「ずっと…こうして欲しかったんだろ?由宇さんに…」

え…なに…それ…
「希湖…ごめん。
 全部俺の…所為なんだ…」
「どうゆう……こと?」
なに『俺の…所為』って…
「俺の母親なんだ…由宇さんの…その…」
不倫相手が…この人の…母親…?
「ねぇ…その話、詳しく聞かせて」
そういうとゆっくりと頷いた。

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