化け物達の運命
紫宛サイド

「・・・」

「・・・」

俺達の間に長い沈黙が続く
彩香が気をつかってくれたのか

「なんで、私を助けたんですか?」

と言葉をポツリ、ポツリ
吐息と共に出す

「別になんでもねぇ・・・気分だ」

本当にあれは気まぐれだった
たまたま殺されかけた少女を見かけたから、たまたま助けただけ
それだけだった

「そうですか」

「あぁ・・・」

また沈黙が続く

「助けてくれてありがとうございます」

「おぉって何土下座してるんだよ!?」

「何って・・・感謝の気持ちをしめすために」

しめすためって・・・
普通土下座するかよ・・・

「分かったからもう頭あげろ」

「はい」

彩香はベットにくっつけていた頭を上げて、真っ直ぐ俺を見るとまた口を開き

「私を此処に泊めてください!」

と言った。俺は思わず

「はぁ!?」

と、上擦った声をつい出してしまう

「やはり迷惑でしょうか・・・?」

「理由は?」
< 6 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop