紙飛行機~ラブレターの想い~


昨日は夜遅くまで、千夜とメールし合っていた。宿題のことなんて忘れて。
きっとそのせいだ。

「レギュラー入りおめでと」
「昨日も聞いた。けど、サンキュ」

「昨日はメールだったじゃん。直接言いたかったの」


メールを送って伝えるよりも
直接会って伝える時の方が、気持がこもってるでしょ?

千夜は「ふーん」と興味無さげに呟いて、私から視線を外す。


「あ、そうそう。アレどうだったの?」


突然、那智が何かを思い出したかのように、私を見ながらそう言った。

アレ?
アレって、何?

私の頭上にはハテナが浮かんでいた。那智はそのことに気づき、言葉をつなげた。


< 13 / 349 >

この作品をシェア

pagetop