紙飛行機~ラブレターの想い~
「ほら、昨日言ってた、例のラブレター!」
「あー、それね」
昨日、学校出る前にたまたま那智に会い、この紙飛行機のことを話した。
那智は口が固いし、相談すればいい答えを出してくれる。そんな子だから。
私はカバンに入れたままだった紙飛行機の形をしたラブレターを取り出す。
「この字、どっか見覚えあるとと思ってたんだけど、やっぱりわかんなくて。
昨日はギブアップして寝た」
私は紙飛行機を開きながら、そう伝えた。
一枚の紙となったラブレターには、少し小さめに書かれた言葉が並べられている。
こんな大切なもの、私がずっと持ってるわけにもいかないんだけど。