紙飛行機~ラブレターの想い~


「同じなんかじゃない。お前がいいんだ」


ずるい。ずるいよ、千夜は。

なんでそんな、恥ずかしげもなく真っ直ぐすぎる言葉を簡単に言えるの?

赤らんでいく頬に熱が帯びていく。


まるで、告白みたいな言い方。
胸が苦しい。


「そんなこと言われても、やらないからね」


私ばかりが意識しているような気がして、なんか嫌だ。

私はツンとした顔で、そう言った。


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