紙飛行機~ラブレターの想い~
ポタリ。
涙が頬を滑り、地面に落ちた。
こぼれ落ちた涙が、次の涙を誘った。
『ふっ.....、うぅ.....』
涙が溢れて、視界がぼやける。
みんな頑張って野球をしているのに、稲森さんには伝わってないの?みんなの全力が。
そのことがすごくすごく悲しくて、苦しくて、辛くて。
放課後の部活の時間が好きだったのに、稲森さんのせいで黒く淀んでいくようだった。
影すらもできない地面には、涙の跡が残っている。
寂しくて、私は止まらない涙のしょっぱさを噛み締めた。