紙飛行機~ラブレターの想い~
次の日もその次の日も
稲森さんの態度が変わることはなかった。
どんなに熱く説得しても、変化を待ってみても、何も起こらなかった。
ただただ涙と辛さが増していくだけ。
放課後の部活の時間が好きだったのに、今では笑顔にすらなれない。頑張っているみんなの姿が、私には眩しすぎて、目を瞑ってしまう。
日に日に私への態度が悪くなっていく稲森さん。彼女は、中学三年になってもマネージャーをし続けた。
中学三年になって、稲森さんは千夜のことを「千夜くん」と呼ぶようになり、千夜とさらに親しくなった気がした。
どんなに時間が過ぎても、稲森さんはマネージャーの仕事をほとんどすることはなかった。ましてや、土日の部活をサボるようになっていった。