紙飛行機~ラブレターの想い~


影ができた帰り道の坂の上。
部活を引退した私は、1人、空を見上げた。

もう雲はどこにもない。
誰が見ようと、同じように広がる青い空。

その日は雲一つない快晴だった。

そんな空を見てたら、ギュッと縮こまっていた心が少しだけ楽になった気がした。


辛かった日々を思い出にしよう。
そして、忘れられるその日まで、前を向いて歩こう。


そう強く思いながら、私は一歩踏み出した。
怖くないと言ったら嘘になる。けれど強くなりたいから、私は歩くよーー。


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