紙飛行機~ラブレターの想い~


「ふふっ、わかった。そうするね」

あ、笑った。
柔らかく笑ったこいつの表情は、紛れもなく本物だ。

見ればわかる。だって、好きなヤツの笑顔だから。

もしかしたら荻原は今のを冗談に捉えてるかもしれない。それでも、俺にとっては本気の約束だ。


そして俺達は部室を出て、校門まで一緒に行くことにした。

「え?理想の告白?」

たまたま今朝チラッと見た妹の雑誌の表紙に書かれた、『理想の告白してみました』という見出しを思い出し、会話の話題に出してみた。


< 344 / 349 >

この作品をシェア

pagetop