紙飛行機~ラブレターの想い~
「じゃあね、千夜」
「おう、またな」
校門につき、俺は荻原と別れた。
夕日が綺麗なオレンジ色の空の下、荻原の去っていく後ろ姿が、目に焼きついた。
約束、絶対叶えてやる。
あいつを、絶対に甲子園に連れていこう。
俺はそう決意しながら、学校を出た。
ーーそして、今。
あと数分もすれば、甲子園が始まる。
「頑張ってね」
祈音が作ってくれたお守りを握り、俺は祈音の言葉に笑顔を見せた。