おいてけぼりティーンネイジャー
翌日、昼過ぎに由未ちゃんと私は家を出た。
「由未ちゃん、また来てね。ご両親とお兄さまによろしくお伝えくださいね。」
「はい、ありがとうございます。……良いお年をお迎えください。」
2人が挨拶を交わすのを横から眺めて苦笑した。
「お兄ちゃん、知織ちゃんのお母さんにまで愛想ふりまいてたの?見境なさすぎ~。」
ぷりぷりする由未ちゃんに
「や~、お兄さん、優しいから……」
と、よくわからんフォローをした。
久しぶりの大阪は、賑やかで楽しかった。
いくつものビルを見て回り、美味しいケーキと紅茶を楽しみ、コインロッカーにGPSを放り込んでからコンサートホールへと向かった。
1人で楽屋に入って暎さんに挨拶してきた由未ちゃんは、大興奮して帰ってきた。
暎さんだけじゃなく、尾崎さんや茂木さんともお話できて、サインをもらって、一緒に写真まで撮ってきたらしい。
いいなあ……。
「はい、これ、一条さんから。もうチェックインしてはるから、いつでも入れるって~。」
由未ちゃんから渡されたのは、外資系ホテルのカードキー。
……もしかして、これを渡すために由未ちゃんを呼びつけたんだろうか……。
ご機嫌さんな由未ちゃんだけど、ちょっと申し訳なく感じた。
コンサートの後、大阪駅でGPSを由未ちゃんに託してからホテルへと向かった。
広い豪華なお部屋!お風呂も広い!
シャワーを使わせてもらい、本を読みながら暎さんの到着を待った。
……でも、私、途中で寝てしまったみたい。
気づいたら朝で、暎さんの腕枕でベッドで眠っていた。
「あれ~?」
「ん~。ごめん。夕べ遅くなっちゃって。」
目を閉じたまま、暎さんはそう言って私を両腕で抱きしめた。
「もうちょっとこのまま……眠らせて。」
「……うん。」
綺麗な暎さんのお顔をうっとり眺めてるうちに、私も再び眠ってしまった。
次に目覚めたのは、もう10時。
「暎さ~ん。チェックアウト、何時ですか?」
「……10時~。」
「10時ですよ。」
「……じゃ、12時~。」
どうとでもなる、ってことかな?
「お腹すいたし、モーニング注文しますね。暎さん、洋食ですよね?ベーコン、スクランブルエッグ、ベイクドトマト、ブラックプディング、マフィン、コーヒー?」
「エッグベネディクト~!」
はいはい。
私の分は朝粥定食を注文し、身支度をととのえた。
「由未ちゃん、また来てね。ご両親とお兄さまによろしくお伝えくださいね。」
「はい、ありがとうございます。……良いお年をお迎えください。」
2人が挨拶を交わすのを横から眺めて苦笑した。
「お兄ちゃん、知織ちゃんのお母さんにまで愛想ふりまいてたの?見境なさすぎ~。」
ぷりぷりする由未ちゃんに
「や~、お兄さん、優しいから……」
と、よくわからんフォローをした。
久しぶりの大阪は、賑やかで楽しかった。
いくつものビルを見て回り、美味しいケーキと紅茶を楽しみ、コインロッカーにGPSを放り込んでからコンサートホールへと向かった。
1人で楽屋に入って暎さんに挨拶してきた由未ちゃんは、大興奮して帰ってきた。
暎さんだけじゃなく、尾崎さんや茂木さんともお話できて、サインをもらって、一緒に写真まで撮ってきたらしい。
いいなあ……。
「はい、これ、一条さんから。もうチェックインしてはるから、いつでも入れるって~。」
由未ちゃんから渡されたのは、外資系ホテルのカードキー。
……もしかして、これを渡すために由未ちゃんを呼びつけたんだろうか……。
ご機嫌さんな由未ちゃんだけど、ちょっと申し訳なく感じた。
コンサートの後、大阪駅でGPSを由未ちゃんに託してからホテルへと向かった。
広い豪華なお部屋!お風呂も広い!
シャワーを使わせてもらい、本を読みながら暎さんの到着を待った。
……でも、私、途中で寝てしまったみたい。
気づいたら朝で、暎さんの腕枕でベッドで眠っていた。
「あれ~?」
「ん~。ごめん。夕べ遅くなっちゃって。」
目を閉じたまま、暎さんはそう言って私を両腕で抱きしめた。
「もうちょっとこのまま……眠らせて。」
「……うん。」
綺麗な暎さんのお顔をうっとり眺めてるうちに、私も再び眠ってしまった。
次に目覚めたのは、もう10時。
「暎さ~ん。チェックアウト、何時ですか?」
「……10時~。」
「10時ですよ。」
「……じゃ、12時~。」
どうとでもなる、ってことかな?
「お腹すいたし、モーニング注文しますね。暎さん、洋食ですよね?ベーコン、スクランブルエッグ、ベイクドトマト、ブラックプディング、マフィン、コーヒー?」
「エッグベネディクト~!」
はいはい。
私の分は朝粥定食を注文し、身支度をととのえた。