双姫 Ⅰ
疾風side
俺は学校から帰る途中、
いきなり『蛇蝎』に路地裏へ連れ込まれた。
「何すんだよ!!」
「よぉ、お前『双覇』に入ったんだって?」
「俺らで力を見てやるよ!」
「あぁ、最近調子に乗ってるしね~?」
どーゆう理由だよ。
でも、総長が「関わんな」って言ってたし。
どうしよ…つか地味に痛ぇ。
そう途方に暮れていた時だった。
「ねぇねぇ、何してるの~?」
妙な仮面を付け、
蒼い瞳をした女が近付いて来た。
白い仮面は微笑みを浮かべていて
蒼い瞳はキラキラと輝いている。
でも、怖い。
本能的にそう感じた。