双姫 Ⅰ
天誅!
双覇side
俺らは今、
見てはいけないものを見ている気がする。
あの『神龍』総長である『天龍』を
完全に黙らせてる。
それだけじゃない。
『知龍』『怒龍』『遊龍』『優龍』さえも
只、見ているだけだ。
いや、どうする事も出来ないんだろう。
俺らと同じで。
「ねぇ、蒼翔のお兄さん大丈夫かなぁ…。」
燐に至っては相手の心配をし始めた。
「…蒼翔さん、キレてますね。」
「ありゃあ…度を超えてんじゃねぇーか?」
「玲!蒼翔を止めよう!」
「無駄よ。」
類の言葉を否定したのは
『優龍』の如月 実基だった。