双姫 Ⅰ
ごめん
『あー俺さ『蛇蝎』に目ぇつけられたんだよ。』
あながち嘘でもない。うん。
『だから?もう、お前らと関わんねぇわ!』
「蒼翔?なんで急にそんな事言うんだよ!」
「そうだよ?ねぇ、嘘だよね?」
「冗談言わないで下さい。余りにも笑えません。」
「理由を話せ。俺らが守ってやるから。」
『…しつけぇよ。
関わんねぇって言ってんだ。
それにやっぱ団体行動?疲れるわ。
それに、お前らより強ぇから。
守る?笑わせんなよ。』
「蒼翔!ちゃんと教えッバキッ!!」
「「「「!!??」」」」
「あ、おと…?」
燐は頬を抑えながら戸惑った顔で私を見る。
『俺を守るってんなら膝つかせてみろよ。』
それから私は皆に殴りかかった。
二度と私に近付かないようにする為に。