双姫 Ⅰ
「…誰だお前は、ノックして入れ。」
ですよね…。
てか理事長からとんでもない威圧感が。
「直紀さん、『楽龍』が出てます。
お願いですから喧嘩しないで下さいね。」
この人は確か『神龍』の…。
ん?『楽龍』?ってあの『楽龍』!?
理事長が元『神龍』メンバー!?
「で?お前は誰だ。」
「いきなりすみません。
でも、どうしても話したい事が…って総長!?」
頭ん中パニックしてて気付かなかったけど
『神龍』『双覇』が揃ってる。
「お前、疾風?どうしてここに居るんだ??」
「あ、俺は蒼翔さんについて理事長に……。」
「蒼翔だと!?お前、何か知ってるのか!!」
…この人は確か
『神龍』総長の『天龍』だよな?
「疾風、どういう事か私達にも話して下さい。」
皆の顔を見ると蒼翔さんの事を
心配しているのか必死さが伝わってきた。
「分かりました。今迄黙っててすみません…。」
俺は蒼翔さんに
口止めされた事を全て話すと決めた。