双姫 Ⅰ


「…お前やっぱり『樺沢組』の。」


「そっちこそ『神崎組』の次期組長…だろ?」


「通りで集会に来ねぇ筈だわ。
話には聞いていたが
養子として迎えたのがお前だったとはな?」


「こっちも『神龍』総長が
『神崎組』次期組長だと思わなかった。」


「うっせぇな。
でも、俺の速度についていけた謎が解けたわ。」


「『千騎組』は『樺沢組』が潰しておく。」


「一応『神崎組』も向かわす。
同盟組んでるから良いだろ??」


「…頼む。」


「おし、親父に後で連絡しとく。
お前も親父さんにしとけよ。」


「あぁ。」


「え、類って『樺沢組』のなんなの…?」


声がする方を見れば
皆ポカーンと口を開けている。


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