双姫 Ⅰ
「『双覇』共〜集まったか〜??
あれ?疾風って奴は??」
『神龍』は既に集まっていて
俺らが後から合流した。
「いい加減
『双覇』で纏めるの止めて下さい。
俺らも紘先輩って呼びますんで。
疾風には倉庫に居る奴らにも
事情を説明に行かせました。」
「悪ぃ悪ぃ、んな怖ぇ顔すんなよ玲。」
「紘〜?揃ったから早く行こ♪
じゃなきゃ朱音が逃げちゃうよ!!」
「早く案内してくれ。
俺は会って話がしたいんだ。」
「類って朱音の事になると
ストッパー外れるよね…。」
「なんせ初恋の相手ですからね。」
「…おし、お前ら行くぞ!!」
校舎にバイク音が鳴り響く。
その光景を直紀と光樹が静かに見守っていた。