双姫 Ⅰ
『…ここは…イッ……!』
知らない部屋で目が覚めて
起き上がるとズキンと首が痛んだ。
痛みを堪えて周りを見渡すと
ネイビー系の落ち着いた色で
清潔感が溢れている部屋に居る事が分かった。
『わぁ~…結構好きな感じ……じゃなくて!』
えーと、先ずどうしてこうなったんだっけ?
道に迷って…それから……。
『『双覇』に会ったんだ!!』
それで燐が飛び付こうとしたから
殴った…けど避けられて
もう一発殴ろうとしたら燐が蹲って…。
『それに気を取られて類に…。』
気絶させられたんだった。
…類の馬鹿。
思いっきり手刀したでしょ。首が痛すぎる…。
『とりあえず…ここから出よ。』
扉に近付き、ゆっくりと開けた。