双姫 Ⅰ
李樹side
" …どこでも良いだろ? "
冷たく、静かに発せられた言葉に硬直した。
今まで他の族との抗争をしても
こんな感覚は無かったに等しい。
一体、彼は何者なんですか?
そういえば、
玲からハッキングを頼まれてました。
カタカタ……カタ……
…情報が出てこない。
「おい、李樹。ハッキング出来たか?」
「今してます。
でも、全然情報が出ないんです。」
ありえない。
これでも全国二のハッカーと言われる
私でもロックが解けないなんて……。
「おい、お前ら神崎を探せ。」
「そうですね、行きましょう。」
玲の言葉によって立ち上がった。
李樹sideEND