双姫 Ⅰ


紘side


俺らは奈緒珠さんに別れを言った後
適当に夜道を走り、
適当にバイクを止めていた。


そこに『双覇』がやって来た。


「朱音は俺らの倉庫に居ます。」


その一言に驚いていたら
俺らも倉庫に行く事になった。


倉庫に着いて中に入ると本当に朱音が居た。


俺を見るなり朱音は抱き着いて
俺を兄だと思っていると言ってくれた。

その言葉に安心して涙が出た。


「……ッ…馬鹿野郎。
兄ちゃんを泣かせんなよな…!」


『紘にぃ~…!』


「ったく世話のかかる妹だな!」


朱音がギューギューと抱き締めるから
俺もその分抱き締めた。


紘sideEND


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