双姫 Ⅰ
おかえり
『…光ちゃん、いい加減泣き止めよ……。
俺が泣かせてるみてぇじゃん。』
HRが終わり、廊下で今までの事を全部話した。
「お前が泣かせてんだよ!!」
『えー…?まぁ、心配掛けたのは認めるよ。
ごめん…光ちゃん。』
「うぅ~…じゅおん~~…。」
朱音です。呪怨じゃありません。
私にホラーの話をしないで下さい。
『あーもう、泣かないでよ…!
良い男が台無しだよ?』
「お、俺いい男…?」
『うん、イケメンイケメン!!』
「じゃあ、俺の彼女になって。」
『「「「「「は?」」」」」』
これには『双覇』全員も反応した。
『…光ちゃん、冗談言うと怒るよ?』
「俺が冗談嫌いなの知ってるよな?」
…確かに光ちゃんは冗談言わない。
けど、私にとっては紘にぃと同じで
お兄ちゃんって感じなんだよね。
『…光ちゃんの気持ちには答えられない。
私にとって光ちゃんはお兄ちゃんだから。』
「…んな事分かってるよ。
でも、手段は幾らでもあるからな?」
「朱音さんは駄目ですよ?」
『李樹…?』
「そーだよぉ!朱音は駄目!!」
『み、皆どうしたの?』
「藤先には他の人をお薦めしまーーす!!!」
私は皆に引っ張られ、その場を離れた。