双姫 Ⅰ
「うん…生まれつき。
俺は父親を知らないから分からないんだ。
自分がハーフなのかそうじゃないのか。
母さんは普通だったから…。
遺伝的なものなら父親の方かなって。」
『そう…。』
「本当はね?
染めちゃおうと思ったんだけど
俺、気に入ってんだよね。
虐められても意地でも染めなかった。」
『綺麗なんだから勿体無い!
そのままの類が良いよ。
皆もきっとそう思ってる!!』
「そだよ♪」
「当たり前だろ!」
「そんなの今更ですね。
長い間一緒に居たんですから。」
「俺らの事信じらんねぇのか?」
「ううん!信じてる!!」
私を抱き締めたまま前のめりになって話す類。
落ちる落ちる!椅子から落ちる!(笑)
『やっぱり『双覇』は良いね!
それじゃあ、残りの授業は出るよ!!』
絆が深まり、私達は仲良く教室に戻った。