双姫 Ⅰ
「おし、食い終わったな?」
『食べ終わったよ!
じゃあ、紘にぃ話してね!!』
「さっき俺と舜がハッキングで調べたんだが
あれから『蛇蝎』に動きは無い。」
『え!?私、幹部ボコったのに??』
「お前…あれ程「無茶すんな」って言ったろ!!
しかも幹部!?馬鹿野郎ッ!」
『だって…。』
だって、真白が襲われてたんだもん。
「紘先輩それは朱音が
一人の女子高生を助けただけですよ。ね?」
ポンと頭に手を置かれ、類に顔を覗かれた。
『え、うん…。
真白って女の子が襲われてるとこ見ちゃって、
ほっとけなくてボコったら
なんと『蛇蝎』だったんだよね。アハハ…。』
「その真白さんは無事だったんですか?」
『うん、無事に家に届けたよ。
その後に皆に鉢合わせして倉庫に連行された。』
「だって、朱音が逃げるからぁ…。」
うぅ…それ言われたらなんとも言えない。