双姫 Ⅰ
真白side
「あー終わった終わった!!
真白、暇ならカラオケ行かない?久々に!」
「今日もパス!
ごめんね?先約があるから…。」
本当は行きたいけど
何かあったら迷惑をかけてしまう。
折角、危険な目に遭わないように
守ってくれてるんだから…。
それを私が無駄にしちゃいけないもんね。
「また例のイケメン達?
もう羨まし過ぎるんですけど!!」
「アハハ…。」
多分、盛大な勘違いをしてるけどほっとこ。
「じゃあ、私は先に帰るね!」
「うん!じゃあね~!!」
友達が帰り、一人教室に残る。
スマホを見るも朱音から連絡はまだ無い。
「…遅いなぁ……。
ジュースでも買いに行こうかな??」
それ位良いよね?
そんな軽い気持ちで財布を持ち、
自販機のある外に出た。
ガコン
好きなミルクティーを買って戻ろうとした時、
ガバッ!
「……んんッ!?」
何かを口に当てられ意識が薄れていく。
「やっと一人になってくれたね?お姫様。」
私が馬鹿だったんだ。
朱音の忠告を
ちゃんと聞かなかったから罰が当たったんだ。
急激な眠気に勝てず、意識を手放した。
真白sideEND