双姫 Ⅰ
仮面を懐に戻し、東条と対峙する。
『真白を離せ、小細工は無しだ。』
「…良いだろう。」
素直に真白を解放した事には驚いた。
「朱音!」
『後ろに行ってて。』
真白は私を気にしながらも
『双覇』の元へ走って行った。
「それじゃあ、楽しい時間といこうか。」
ニタニタと笑う東条、
どうしてこんなに余裕なのか。
バックに組が付いてるから?
でも、どうせ今頃潰されてるだろう。
『随分余裕のようだけど
アンタが期待してる
『千騎組』なら今頃潰されてると思うけど?』
私も笑みを返してやった。