双姫 Ⅰ


『残念ながら今頃、
『千騎組』は『神崎組』に潰されてる。』


「は??何言ってんだよ。」


余裕そうだったのに急に狼狽え出した。


やっぱり、組が付いてるから
この状況を一変出来ると思っていたんだろう。


『後ろ盾が居なくなったね?
それじゃあ、私の気持ちを受け取ってよ。』


バキッ!


混乱してる所を狙い胸倉を掴んで顔を殴った。

その衝撃で尻餅をつく東条。


『立てよ、それでも総長か。』


ドゴッ!


無理矢理立たせ、また殴る。


「や、やめ……!」


『私が何度も
その言葉を言ってもお前は止めなかった。

逆の立場になった気分はどう?
私にはお前が酷く滑稽に見えるよ。』


こんな奴にこんな奴に殺されたのか。


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