双姫 Ⅰ
玲に腕を捕まれている。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
キモチワルイ。
『離せッ!!!!!!!!!!』
勢い良く腕を振り払った。
振り払われた玲、
いやその後に居る皆も驚いた表情をしている。
「蒼翔…?どう…したの??」
「蒼翔さん…?」
「どーしたんだ?」
「…。」
「蒼翔?…悪ぃ大丈夫か??」
心配気に私を見つめる『双覇』達。
でも、今の私にはそれさえも鬱陶しく感じる。
「あお…」
玲が声をかけるのと同時に
私はその場から走り出した。
後ろから何か叫んでるようだったけど
立ち止まらず走り続けた。
どこに行こう?
何も考えず、人が居ない場所を求めて走った。