双姫 Ⅰ
双覇side
校内を探し回ったが
どこにも神崎の姿が見当たらない。
「ハァ…これだけ探しても見つからないんです。
もう校内には居ないかもしれませんね。」
「そうかもしれないな…。」
「えぇ~?諦めちゃうの?」
「こんだけ探して
居ねぇなら帰ったんじゃねーの?」
「…………疲れた…。」
どれくらい探し回っていただろう。
気付くと皆疲れ果てていた。
「屋上……。」
類がポツリと言った。
「類?」
「屋上。まだ探してない……。」
「「「「あッ!!」」」」
そういえば探してねぇ!!
「行くぞ!!」
俺らは疲れを忘れて階段をかけ登ると
屋上の扉があるべき場所に無かった。