魔王vs神王→私!?



反射的に私と天愛はうしろを振り返る。




 
「ガーゼと氷をもらえませんか?」



そう言いながら歩いてきたのは、




「神代奏・・・っ!!??」



今日食堂で会った神代くんだった




『えっ・・・ど、どうしたの、その傷!!』



驚きが隠せない。あんなにかわいらしかった顔に今では




青痣ができているのだから。





「痛いから早くしてください。
あるだけ全部ですよ。今すぐに」




そう言われ、急いで立ち上がろうとした私の腕を天愛がつかんだ




「結莉、やめておいた方がいい。絶対やめておいたほうが。」




天愛の声は、今にも消え入りそうなほど小さくそして震えていた。




目にはうっすらと涙を浮かべている



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