魔王vs神王→私!?





 しかし







 開けたドアは、次の瞬間には閉じた






 『・・・・・何、今の』






 なんだか見てはいけない何かを見てしまったようだ







 坂の上にある私の家からは、美しい天界が見渡せた







 そして






 背中に翼をもった真っ白な天使たちが、たくさん歩いていた







 翼、意味ないじゃん






 飛んだらどうなの?







 翼を持たぬ私は、あんな中に紛れて通行できるのだろうか







 ・・・いや、どう考えても無理だと思う







 お巡りさんあたりに捕まってしまうかも







 いや、そもそも天界に警察があるのかなんて知らないけど







 
 『とりあえず、今日はやめておこう。そんな、外に出るなんて自殺行為だよ

 明日。よしそうしよう。うん。うん。

 それがいいよね、朝早くならきっと誰もいない』






 自分に言い聞かせるように明日と繰り返し、とりあえず、私は部屋に戻った







 ・・・現実逃避






 そんなことをしている暇なんてないことくらい知っている





 でも、もう精神的に参ってしまっているから、今日だけは。







 ごめんなさい。今日だけは、許してください。








 『・・・誰に、謝っているの?』






 自分に疑問を抱きながら








 天界ライフ1日目は終わった














 
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