魔王vs神王→私!?
夜が白み始めた、朝
私は、天界の街を歩いていた
あくびを噛み殺しながら、道に迷わないように進んでいくと、開けた場所に出た
きれいな花でいっぱいの大きな通り
植わっている花も、花束も、たくさんあって、思わず駆け出すと足元の花びらが舞った
可愛い風景を見れば、心躍るのも仕方がないと思う
だからこそ、近くに可愛らしいベンチを見つけて、座ってしまっても仕方ないと思う
夢のような光景に感嘆の溜め息を吐きながら、私は空を仰ぎ見た
グラデーションで彩られた雲
それは、どこか神秘的な美しさをたたえていた
それにもかかわらず、体は薄情だ
寝不足の体が、このままベンチで寝てしまえと囁いている
いや、こんなところで寝てはいけない
そう主張している意思をも囁きが飲み込んだ
夜、悪夢によって寸断された睡眠を、再開してしまった