魔王vs神王→私!?




 そんなことを考えていると、辺りに黒いもやが漂い始めた






 さっきまでの薄暗い中ならまだしも、今はお日様が昇っている





 それに辺り一面真っ白な花ばかりの中だから、よく目立つ






 『何、これ…?』






 もやは、だんだん濃さを増し、渦巻いて行く






 
 何かが来る。そう感じて、身構えた







 『・・・・・ッ!』






 やがて、もやは弾け飛んだ





 その中から現れたのは







 「くっそー、あいつら・・・どんだけ俺に付きまとうんだよ面倒くさい・・・」





 赤髪で、翡翠色の目をした、17歳くらいの青年






 無造作な髪が幼さの印象を与えていた





 
 そんな風に、品定めするように見ていたからか






 青年が、私に気付いた





 「あ?なんだお前」





 喧嘩腰に言われ、怯んでしまう





 『え、えっと・・・ユーリです』





 「名前を聞いているんじゃない。なんでそんなに辛そうなんだよ!」







 目を吊り上げながら、青年は言った





 ・・・心配、してくれているの?





 「具合悪いのか?それとも、何か持病か?」







 
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