魔王vs神王→私!?





 『あの、いいえ。大丈夫なんです。
 うたた寝をしていたら、悪夢を見てしまって』




 青年を安心させるべく、精一杯微笑むと、青年も笑った





 「ならよかった」





 
 しかし、青年が笑ったのも束の間





 しきりに背後を気にしながら私に言った






 「突然で悪い。今から俺をお前の家にかくまってくれねぇか?」






 
 そういえば、さっき付きまとうとか言ってたけど・・・





 『誰かから追われているんですか?』





 もしそうなら、少し面倒なことになる





 追っ手に、私がかくまっていることを知られてしまったら。






 私にも罪が生まれ、牢獄にでも監禁されてしまったなら。





 それこそゲームは敗北





 レンくんの下僕決定だ





 「まぁ、そんなところだ。・・・げっ、もう来やがった!」






 どう言えば失礼にならずに遠慮出来るものか




 それを模索しているにもかかわらず、運命は残酷だった





 『ええっ!?来たって・・・!?』





 「話は後だ!とりあえず逃げるぞ!!!」






 手を引かれて、私は走り出した







 ・・・家とは真逆の方向に






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