魔王vs神王→私!?
「・・・・・・??」
ぐしぐしと乱暴に涙を拭い、再度その人間に目を向けた
7歳くらいの、女の子
その娘は、広い一軒家で、なぜか一人で食事をしている
「あれ・・・?この年齢くらいの子供は確か、親とかいう存在に守られているはず・・・?」
それが、カナデには羨ましかったため、よく憶えている
自分も無償の愛を貰いたいと、毎度思ったものだ
「なに、この真っ黒に焦げたスクランブルエッグ・・・」
よくよく見ると、彼女の手には無数の絆創膏
腕には、火傷らしき傷もあった
泣きながらその焦げたスクランブルエッグを口に運び続け、嚥下を繰り返す
部屋には物が散乱して、キッチンも洗い物が溜まっていた
「・・・この子は、近いうちに死にますね」
そんな感じがした
そして、同時にこの娘からは、強い自己嫌悪の念が感じられた
「天界行き、ですかね」
呟き、神王・シオンへと連絡をした
「一人、天界行きの人間を見つけました」