魔王vs神王→私!?
愛している
その言葉は、私の心にすとんと降りてきた
『そんなの・・・ずるいよ』
突き放そうと思っていたのに
私が自由になるために、カナデくんに嫌われようと思っていたのに
どうして愛の言葉だけが、カナデくんの本心なの?
「貴女は僕のすべて・・・本当に、その通りなんですよ?
ユーリが僕の傍からいなくなってしまったら、僕は生きていけません
だから・・・・これからも一緒にいてください」
私の手が、カナデくんに囚われた
心までもがまた、視線と共に絡めとられる
私が欲しいものは、自由
でももし・・・この手を振り払って・・・
・・・カナデくんの犠牲をもってして獲た自由は、本当の自由なのだろうか?
なら、それならば
また、カナデくんの手を握り返して・・・
握り、返して・・・・・・
「ユーリは、僕が必ず幸せにします
僕と一緒に、幸せになりましょうよ」
幸せに?
あ、れ・・・・?カナデくん・・・
どうしちゃったの?
カナデくんは、そんな考え方じゃなかったよね?