魔王vs神王→私!?
「たとえ、貴女が嫌でも離れたいと願っても
そう・・・僕のことが、嫌いでも
僕は貴女の傍にいます」
あれは・・・そう、毒を、飲まされた時
意識を失う直前に聞いた言葉
それだけじゃない
私の料理が、母の味付けとよく似ているって言われた数日後にも、言われたよ
荷物を夜遅くまで整理していた次の日
「ねえ、結莉先輩?僕、結莉先輩が大好きなんです
たとえ貴女が、僕を嫌いでも」
カナデくんは私の意思なんて関係なしに行動してきたよね?
あれ?おかしいなぁ・・・
どうして涙がでてくるんだろう
『カナデくん・・・・』
ちゃんと私を、私として扱ってくれるんだね
それなら、カナデくんとこれから先過ごしていっても、自由はある気がする
・・・嬉しいよ
愛と自由を一度に手に入れる事って、できたんだね
「ふふふ、ユーリ、答えはYESでいいんですね?
これからも一緒に、いてくれるんですね?」
私は、笑った
そして、頷いた
でも私が出来たのは笑う事までだった
なぜなら
シオン様が、書物庫の重厚なドアを、術で打ち砕きながら突入してきたから